突き抜けた “別次元” サウンド。テクニクス完全ワイヤレス「EAH-AZ70W」衝撃の実力を探る 【PR】独自開発のノイキャンにも注目

PHILE WEB 2020年03月19日掲載

執筆:折原一也

圧巻の高音質&ノイキャン性能。テクニクス「EAH-AZ70W」は衝撃の完成度だ

Technics(テクニクス)が同ブランドの音響技術と業界最高クラスのノイズキャンセル性能を搭載した、初の完全ワイヤレスイヤホン「EAH-AZ70W」を4月中旬に発売する ーー 2月末に駆け巡ったこのニュースで、どれだけハイエンドな機種が登場するのか?と期待している方も多いことだろう。

完全ワイヤレスイヤホン テクニクス EAH-AZ70W 前面
Technics「EAH-AZ70W」 オープン価格

今回、発売前のテクニクス「EAH-AZ70W」を用いて、気になる音質、そして実機を屋外に持ち出してのノイズキャンセル性能の検証を実施した。

なお、同時にパナソニックブランドからも初の完全ワイヤレスイヤホン「RZ-S50W」「RZ-S30W」も登場している。その違いも含めて気になっている人も多いと思うので、最初に伝えておこう。

テクニクス「EAH-AZ70W」はノイズキャンセリング機能という付加価値だけではない、音質面の専用設計によって2020年の “完全ワイヤレスイヤホン最高音質” に名乗りを上げる、衝撃のデビュー作である。

本機は完全ワイヤレスイヤホンで大口径ユニットを搭載しており、これにはテクニクスの音響技術が発揮されている。ドライバーユニットは直径10mmの大口径ダイナミックドライバーで、グラフェンコートPEEK振動板を採用。ドライバーユニット後側にはアコースティックコントロールチャンバーを搭載している。

完全ワイヤレスイヤホン テクニクス EAH-AZ70W 前面
完全ワイヤレスイヤホンとしては大口径の、直径10mmダイナミックドライバーを搭載

イヤホン本体が大型化するデバイスや構造だが、EAH-AZ70Wの実機を手にとってみると、円形の本体の背を高くした形状で、外観からは大きさを感じにくい。耳に密着して装着できる、背の高いイヤホンと呼ぶ方がふさわしい形状だ。

“Technics” というブランド名の入った外側のフェイスプレートも、とても高級感ある仕上げで上質なデザインだ。この表面がすべてタッチパネル構造で、しかもタッチパネルの基板にBluetoothアンテナを共用する “タッチセンサーアンテナ” を新設計するなど、技術的にも高度な設計が施されている。

完全ワイヤレスイヤホン テクニクス EAH-AZ70W 片側 前面
フェイスプレートにはブランドロゴを刻印

タッチセンサーの操作性については、再生/一時停止や曲送り/戻し、音量調節も含めたほぼ全機能に対応している。しばらく使ってみても誤反応もなく、タッチ操作の感度まで丁寧に作り込まれている。

ワイヤレス仕様はBluetooth 5.0で左右独立受信方式対応、AACコーデックにも対応。実際EAH-AZ70Wをテストする際、都内の電車やターミナル駅に持ち出して音楽を聴いたり、ノイズキャンセルの検証をしてみたが、一度も音途切れが発生せず、ワイヤレス通信も安定していた。

ノイズキャンセリングON、かつAACコーデック再生時の、イヤホン本体の連続再生時間は約6.5時間、バッテリーケース込みでの連続再生時間は最大約19.5時間だ。イヤホン本体と同じく艶消し仕上げのケースも含め、大人の持つガジェットとして、実に高級感のあるデザインだ。

充電ケース 天面
充電ケースはアルミニウム、天面部はヘアライン仕上げで上質なデザインに仕上げられている
充電端子はUSB Type-Cを採用。ケース背面部に装備する
充電端子はUSB Type-Cを採用。ケース背面部に装備する

“業界最高クラス” 「デュアルハイブリッドノイズキャンセリング」の実力は!?

2020年の完全ワイヤレスを語る上で “最重要” ともいえるキーワードが、ノイズキャンセル対応だ。EAH-AZ70Wでは、パナソニックが自社開発した業界最高クラスの「デュアルハイブリッドノイズキャンセリング」を採用している。

業界最高クラスを打ち出した秘密は、ノイズキャンセル処理の仕方にある。ノイズキャンセルに必要な騒音を集音するマイクはイヤホン外側と内側に配置されており、外側のマイクによる「フィードフォワード方式(FF)」にはデジタル処理、内側のマイクによる「フィードバック方式(FB)」にはアナログ処理を組み合わせているのだ。

ハウジング周囲
ハウジング周囲

ハウジング周囲にマイク穴を配置。風切り音を低減するラビリンス構造とし、その内側にマイクを搭載する

集音方式とノイズ低減処理をそれぞれ異なるかたちで掛け合わせたこの独自方式では、騒音レベルの大きいイヤホン外側のノイズをデジタルで処理し、耳に近く音に敏感なイヤホン内側のノイズをアナログによって遅延を抑えて処理することで、高いノイズキャンセル効果を発揮する。ちなみに、同時に発表されたパナソニック「RZ-S50W」も技術方式としては全く同一だ。

公式にも “業界最高クラスのノイズキャンセル性能” と謳っている、EAH-AZ70Wのノイズキャンセリング機能。実際には、どれだけの騒音低減効果があるのだろうか。

EAH-AZ70Wを装着し、都内の電車に乗って検証してみた。ノイズキャンセリング機能をONにすると、電車が発するゴトゴトといった走行音、あるいはゴーと響く重低音の騒音は、ほぼ無音に近い状態まで抑え込む。モーターの加速する音や車体とレールが擦れる甲高い音は残るものの、耳障りな部分はしっかり低減されている。

なお、人の話し声や車内アナウンスは元の音に近い形で聞こえた。ただしこれは、あくまで音楽を止めた「無音状態」での検証。音楽を流していれば、騒音はほとんど気にならないレベルになる。

走っている電車の周辺で、ノイズキャンセリング機能検証風景
ノイズキャンセリング機能を検証。電車など喧騒の中でも“業界最高クラス”の性能を実感

ノイズキャンセリングだけでなく「外音取り込み」も可能で、右イヤホンを約2秒タッチすると切り替え可能。外音取り込みモードを試してみると、人の声など中高域を高感度に取り込んでくれた。ちょうど検証中に電車遅れのアナウンスがあったが、ノイズキャンセリングONの状態でまずアナウンス自体に気づき、イヤホン操作で外音取り込みモードに切り替えて詳しく情報収集という具合に、上手く機能した。

より騒音レベルの低い街中での検証では、全ての帯域の騒音が抑えられる効果が感じられた。車の走る重低音の騒音はほぼ低減しているが、近づくと気付く程度。ガヤガヤとした騒音はほぼ収まり、遠くで流れる音楽やマイクを使った呼び込み等は、音量を落として聴こえてくる。だがこれも無音状態の話で、音楽を流していれば外の騒音も気にならないだろう。

ここまでの検証を通して、完全ワイヤレスイヤホンによるノイズキャンセル性能として考えると、EAH-AZ70Wは業界内でトップグループといえる。

これまでの完全ワイヤレスイヤホンを突き放す、圧倒的ハイクオリティサウンド

それではいよいよ、テクニクス「EAH-AZ70W」のサウンドを自宅でじっくりチェックしていこう。プレーヤーはiPhoneを用意し、音源はダウンロード販売、およびAmazon Music HDのハイレゾ音源を用いて再生した。

iPhoneと組み合わせて試聴テスト風景
iPhoneと組み合わせて試聴テスト。一聴してすぐ、今までにないハイクオリティサウンドが感じられる

まずは邦楽アーティストを再生。女性ボーカルの楽曲から聴き始めてみると……イントロを聴いた瞬間から、あまりの音の凄さに衝撃を受けた。冒頭の5秒を聴いた時点で “従来の完全ワイヤレスイヤホンとは別次元” と判断できてしまうほど、突き抜けたハイクオリティサウンドなのだ。

そのサウンドを詳しく紹介しよう。EAH-AZ70Wで聴くと、まず声の表現力が素晴らしく、歌声をその抑揚や響きをともなう空間まで滑らかなタッチで描き出す。オーケストラは奥行き方向に立体的な音場を伴って広がり、シンバルの金属音やハンドクラップも繊細な音の響きを備えて音楽空間に拡散していく。低音もライブ感たっぷりに弾けるようで、情報量を持った上質な低音だ。

続いてロックバンドの楽曲を聴いてみると、男性ボーカルの細かなニュアンスまで描き分ける解像力、ドラムの繊細なアタックから余裕たっぷりな低音まで、自然な音場感の中で音楽が広がっていく。聴こえる音数が多く音場も広いためライブのような臨場感もあるが、意図的な響きではなく、音源全てを忠実に再現しつつステレオ空間で展開した結果だ。

そして圧巻だったのが、ビリー・アイリッシュの『bad guy』だ。まず感心したのが、完全ワイヤレスイヤホンとは思えないほどの唸るような量感と音圧の再現。それと同時に、曲中で重なる形で入るキックドラムを完全にセパレートして鳴らす再生力、さらにはキックドラムの音の響きまで伝わる繊細さを兼ね備えている。

完全ワイヤレスイヤホン テクニクス EAH-AZ70W 天面
完全ワイヤレスイヤホンとは思えない量感と音圧。ハイエンドスピーカーで鳴らすような余裕を感じさせる

小型スピーカーで頑張って鳴らすパワフルな低音ではなく、大型ハイエンドスピーカーで音量を絞って鳴らすような余裕の再現力を持ち、歌声も左右の空間に浮かぶだけでなく、その声色やニュアンスまで伝わるほどである。ちなみにノイズキャンセリング機能のON/OFFによる違いはごくわずかにあるが、ほとんど気にならない程度の差であった。

音質重視でイヤホン選びを真剣に行ったことがある方なら、良いイヤホンで聴くと同じ曲でも次々と音楽的な発見があり、さらにイヤホン選びにのめり込んでいった経験があることだろう。テクニクスのEAH-AZ70Wは、完全ワイヤレスイヤホンながら、そんな高音質の愉しみを教えてくれるモデルだ。

EAH-AZ70Wは高いノイズキャンセル性能を備えながら、音質についても、完全ワイヤレスイヤホンでは滅多に到達できない領域に踏み込んでいる。


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