

ブランド復活後のTechnicsダイレクトドライブターンテーブル第1弾となるSL-1200G。
SL-1200GME/SL-1210GMEは、SL-1200Gを最新技術でアップデートした数量限定モデルです。
新ツインローター型コアレス・ダイレクトドライブ・モーター搭載などの特徴はそのままに、
10年という時間を重ねて生まれた新たな技術と知見を惜しみなく投入。
モーター回転の微振動を抑制する「ΔΣ(デルタシグマ)-Drive」、低ノイズ化を徹底した「Multi-Stage Silent Power Supply」、
剛性を高めた新コアレス・ダイレクトドライブ・モーターを開発しました。
さらに、SL-1200GR2/SL-1300Gの開発で培った高音質設計のノウハウも継承。
ダイレクトドライブの伝統と、さらに進歩したアナログレコード再生技術を融合しました。
SL-1200GME/SL-1210GMEがこれからのアナログレコード再生の可能性を拓きます。
*オープン価格商品の価格は販売店にお問い合わせください。
※この商品はお取り扱い先を限定しております。
一部店舗ではメーカー指定価格での販売となります。
Technicsがフルデジタルアンプの開発で培ったΔΣ変調技術を応用した新しいモーター駆動技術「ΔΣ(デルタシグマ)-Drive」を搭載。モーター回転時のわずかな回転ムラや微振動を低減。これは重量がものをいうターンテーブルの世界において、信号処理による新しい視点からの音質向上へのアプローチです。
「ΔΣ-Drive」は、ΔΣ変調技術により駆動信号の誤差を低減し、高精度PWM生成技術と組み合わせて低歪な駆動信号を生成し、ワウ・フラッターやS/Nでは測定できないほどのモーターのわずかな回転ムラや微振動を抑えることができます。この微振動は音声信号には逆相成分として現れ音像を不明瞭にしますが、「ΔΣ-Drive」により振動を低減することで音像定位が向上し、明瞭で見通しの良い空間表現を可能にしました。また、SL-1200GME/SL-1210GMEでは、ΔΣ変調のPWMキャリア周波数を従来モデルより高速化し約20 kHzとすることで、可聴帯域内のモーター駆動信号ノイズを低減し、モーターの微振動をさらに抑制しています。

モーターを低速で回転させ、プラッターを直接駆動するダイレクトドライブ方式は、モーターの振動や減速機構のメカノイズによるS/Nの劣化の問題がほとんどありません。また、ベルトなどの部品の定期的な交換が不要な信頼性の高さなど、数々のメリットがあります。微小振動の徹底的な排除を目的にモーター設計を見直し、新ツインローター型コアレス・ダイレクトドライブ・モーターを開発しました。コイルを取り付ける基板にはリファレンスクラスのSL-1000R同様の両面基板を採用し、補強パターンを備えることにより剛性が向上しています。
アナログターンテーブルでは、カートリッジが読み取った微弱な信号を増幅することなく端子に出力されるため、電源が音質に与える影響は少ないと考えられがちです。しかし、モーター駆動技術「ΔΣ(デルタシグマ)-Drive」により、高精度な回転が実現すると、その電源も音質に大きな影響を与えます。モーターの回転速度を維持するためには、モーター駆動回路の負荷変動に俊敏に反応し、瞬時供給能力が高くハムノイズが少ないスイッチング電源が有利となります。さらにスイッチングによるノイズを低減するため、リファレンスクラスのSL-1000Rで搭載したノイズ除去回路「Current Injection Active Noise Cancelling」を組み合わせました。検出したノイズを抽出しトランジスタが逆相の電流を注入することでノイズをキャンセルします。Technicsが培ったローノイズ電源技術で、さらに純度の高いアナログレコード再生を実現しています。

制御基板には4層基板を採用。基板の剛性向上のほか、モーター、デジタル回路、LED用の電源やグラウンド(GND)を分離した配線パターンを採用しつつ、中間層をグラウンドとするなど、パターン設計と部品レイアウトの理想を追求しました。このほか、カートリッジ通過経路の直下にあたる部分の基板には部品の配置や高周波パターンを避けるなど、SL-1200GR2/SL-1300Gで培った高音質設計のノウハウを継承しました。
レコード盤を載せるプラッターは、真鍮製のウェイトとアルミダイカストを強固に一体化し、裏面全体に不要共振を排除するデッドニングラバーを貼った3層構造とした質量約3.3 kgの重量級で、高剛性と優れた振動減衰特性を実現しました。この重量級プラッターにより、SL-1200MK6比で2倍以上、ダイレクトドライブターンテーブルの原器として世界中の多くの放送局で使用されたSP-10MK2を上回る慣性質量を実現し、滑らかで安定した回転を実現します。
また、プラッターは、質量配分が不均一であると、回転したときに余分な振動やノイズが発生し、音質劣化要因となります。プラッターの組み立て後に、工場で一品一品高精度な専用バランス調整機を用い、バランス調整を実施。調整を完了したプラッターには調整済みを示す「BALANCED」のシールが出荷時に貼り付けられます。
限定モデル仕様として、筐体を支えるインシュレーター内部には、高い振動減衰特性と長期の信頼性を兼ね備えた「αGEL」*を採用。高比重の亜鉛ダイカストハウジングを組み合わせたインシュレーターで外部からの振動を遮断することで、ハウリングの発生を抑制します。また、筐体を重量級ゴムベース、BMC(バルク・モールディング・コンパウンド)シャーシ、アルミダイカストシャーシの3層構造に、10 mm厚のアルミトップパネルを加えた4層構造として高剛性を確保。トップパネルには高品位な質感のヘアライン加工を施しました。
*αGEL(アルファゲル)は、株式会社タイカから提供されている素材であり、
は、株式会社タイカの登録商標です。
トーンアームパイプの素材に軽量かつ高減衰特性を備えたマグネシウムを採用。SL-1200GME/SL-1210GMEは特別仕様として高級感のあるゴールド塗装を施しました。また、冷間引抜加工により材料強度を下げることなく高い寸法精度を実現しています。そして水平回転軸と垂直回転軸の軸心が一点で交差するジンバルサスペンションには切削加工のハウジングを使用した高精度ベアリングを採用するとともに、熟練した職人の手で組立・調整を行うことで、5mg以下という高い初動感度を実現、レコード盤を正確にトレースし、カートリッジの信号読み取りの精度を高めています。
Technicsで伝統的に採用されてきたスタティックバランス型のユニバーサルS字形トーンアームは、トーンアームパイプの素材により軽量で高減衰特性を備えたマグネシウムを採用。限定モデルならではのゴールド塗装を施しました。
SL-1200GME/SL-1210GMEには、「Master Edition」の銘であるプレートが付けられています。それぞれ1200台/1210台のシリアルナンバーが刻印されます。
本体部のTechnicsロゴのゴールド塗装をはじめ、ヘッドシェル、ダストカバーのTechnicsロゴをゴールドとしました。限定モデルで採用されてきた特別な仕様です。
総合
ターンテーブル部
トーンアーム部