- 東京スカパラダイスオーケストラのバリトンサックス担当として活動。作詞家、俳優としても活躍している。
- フィッシュマンズ及び、東京スカパラダイスオーケストラのドラマーとして活動。ラジオパーソナリティーなども務めるなど音楽通としても知られている。愛称は「欣ちゃん」
- 東京スカパラダイスオーケストラのテナーサックス担当。ライブではサックスの演奏だけでなく、トースティングも務め、ライブにおいて重要な役割を務める。
―吉村さん 今日はテクニクスのリスニングルームでハイレゾ音源を体験していただきました。まず、ご感想をお聞かせください。
茂木さん ほんと、すごかったです。クラシックの音楽も聴かせていただいたのですが、もし目隠しをして、あの場所に連れて行かれて、コンサート会場に着きましたと言われたら、あっさり信じたと思います。それほど、リアルに音が感じられました。
GAMOさん 自分たちの音楽も聴かせていただいたのですが、低音のしまり方が見事でびっくりしました。僕と谷中は低音楽器のパートなので特に気になってしまいました。
谷中さん 「チャンス」という欣ちゃんがヴォーカルの曲をリスニングルームで聴いたのですが、まるで欣ちゃんがそばにいるような生々しいリアル感でした。おっ、ここにも欣ちゃんがいた、という感じで。
茂木さん 発声する歌手の口元が見えるくらいの感じですよね。
谷中さん ちょっと恥ずかしくなるくらいの臨場感だよね。
―吉村さん 今日聴いていただいたのは、ハイレゾ音源でしたが、いかがでした。
茂木さん スカパラで録音するとき、エンジニアの方がこんな感じの音ですがどうですか、と最終確認するときの音に一番近い音ですね。つまり、スタジオで聴くのと同じ音ですね。
―吉村さん ご存知の方もいらっしゃると思いますが、CDは音情報をカットして納まるサイズにしているのです。
茂木さん ミュージシャンとしては、演奏の熱まで伝わるので嬉しいです。削られた音の部分をハイレゾではお届けできるわけですから。
谷中さん 恥ずかしいけどね。しかし、責任を持ってそこまで演奏する必要が出てきますね。緊張感が増してくるというか。
―吉村さん プレーヤーとしてレコーディングのときに大事にしていることはありますか。
茂木さん スカパラでは、昔から顔を突き合わせて「せーの」でレコーディングすることが多い。そのとき「かぶり音」といって、隣の人の楽器の音がかぶることがある。その「かぶり音」が魅力的になることが多いのです。それを捨てきれないので、いまも「せーの」でやっています。
谷中さん LAで録音したときのことです。パーテションだけで他の音が回り込んでくる状態でやったのですが、「かぶり音」が面白くてライブ感を生んでいましたね。もちろん意図したことです。昔ながらの音の効果に心血を注いでいるというこだわりが感じられるスタジオでした。
茂木さん 部屋自体のアンビエントの鳴りが美しい。できるだけセパレートしないで空気の振動を活かしていましたね。
谷中さん スタジオ自体が楽器のようでした。この音をハイレゾで再現できたら素晴らしいと思います。
―吉村さん テクニクスのリスニングルームは、完璧と言っていいほどのこだわりで音楽が体験できる空間ですが、このとびきりな場所で聴きたい音楽はありますか。
茂木さん 僕が選んだのは、アデルです。以前から好きだったのですが、4年ぶりのニューアルバムが出ると言うことで、ますます磨きがかかった彼女のヴォーカルを是非リスニングルームで聴いてみたいです。
GAMOさん 私が選んだのは、ビートルズです。リマスターシリーズがでたころに遅まきながら聴き始めました。昔の音源を今聴くとモノラルならではの感じがとてもいいですね。奥行きがあるというか。これを最高の音楽環境で聴いてみたいですね。
谷中さん スタン・ゲッツを選びました。ゲッツさんのことは以前から好きでした。小さな音で軽く吹いているように聞こえますが、じつはかなりダイナミックに音量の差が激しい演奏をしています。
茂木さん 谷中さんが言ったように、スタン・ゲッツの強弱のある演奏は、スカパラの演奏でもこだわっています。GAMOさんも、アーティストの吹いている生な感じを大事にしたい、とよく話しています。音が良くなるにつれ、その辺の想いが伝わることが、僕の期待であり、楽しみですね。
―吉村さん 東京スカパラダイスオーケストラの新曲、片平里菜さんをヴォーカリストに迎えた『嘘をつく唇』がリリースされますが、テクニクスの高音質オーディオで聴くとすると、どこが聴きどころでしょうか。
茂木さん やっぱり、歌い出しに里菜ちゃんの唇が開く瞬間が見えてくるようなリアルな感じでしょうか。
谷中さん ハイレゾで聴かれると、彼女も恥ずかしいのではないかな。
GAMOさん 僕が歌えば、恥ずかしいだろうけど、彼女の歌ならつややかな歌声が楽しめるよ。谷中の歌詞が決まっているし。
谷中さん いやGAMOさんの曲がいいんですよ。
―吉村さん 仲のいい皆さんですが、里菜さんの歌と谷中さんの歌詞とGAMOさんの曲と、つまり聴き所満載の新曲が出るそうなので、皆さんお楽しみに。
- 9月23日生まれ O型。 大学在学中の94年よりHipHopのダンスバトルでMCとして活動を始め、ラジオDJを目指す。98年よりラジオDJとしてのキャリアをスタート。 以来、ラジオ番組やTV番組の企画・演出なども手がけながら、アフリカンアメリカンミュージックを軸とした音楽をフィジカルに紹介。