東京音楽大学准教授 小串俊寿さん・同大在学生手錢葵子さん

小串俊寿さん
PROFILE 小串俊寿さん
1982年東京藝術大学卒業。1984年パリ国立高等音楽院を1等賞で卒業。
現在、国内外でソロ・コンサート(小串 俊寿 HAPPY SAX CONCERT)を展開する他、東京音楽大学准教授、昭和音楽大学講師として後進の育成にも情熱を注いでいる。 現代音楽ソリストグループの東京シンフォニエッタメンバー。
エジプト・ALEXANDRINA CONTEMPORARY MUSIC BIENNALE、オランダ・アムステルダム「ガウデアムス音楽週間」等に出演。
手錢葵子さん
PROFILE 手錢葵子さん
5歳よりピアノを始め、中学校の吹奏楽部でサックスと出会い、15歳よりクラシックのサックスを学び始める。
神奈川県立弥栄高等学校芸術科音楽専攻を経て、現在東京音楽大学器楽科3年次在学中。サックスを田村真寛、小串俊寿の各氏に師事。
AIRS sax. Quartetのアルトサックス奏者。
学生生活と並行して各地での音楽指導や招待演奏の他、イメージモデルや舞台、インタビュー並びにMCなど多方面で活動している。

目を閉じると演奏者の顔が見えるほどの臨場感。
オーディオで聴いているという感覚を忘れさせる音空間。

―「原音を忠実に再現する」というのがテクニクスのコンセプトですが、ハイレゾ音源をテクニクスで聴いた率直な感想をお聞かせください。

小串先生 そのコンセプト通りに体現できますね!生の音を忠実に再現できていると思います。まるで目の前に本物の演奏者がいるような、リアルな音を感じました。「左側にベースがいて、奥からパーカッションが聴こえて、右側にサックスがいる」というような錯覚に陥る。目を閉じると演奏者の顔が見えてくるんですよね。本当にすごい。

―実際にコンサートホールにいるような空気感、ということでしょうか?

小串先生 そうですね。もはや「オーディオで聴いている」という感覚じゃないんですよね。「あ、自分の目の前に演奏者がいる」という感覚を覚えたところに一番感動しました。本当に…ビックリしました。
普段自分のオーディオで聴いていると、音がスピーカーから直線的に出ているのがわかるんですが、テクニクス(リファレンスシステム)の場合はどこから音が出ているんだろう?とわからなくなるくらい、音に空間の広がりがありました。

―手錢さんはいかがですか?

手錢さん 非常に「リアルな音」を感じることができました。
ハイレゾ音源ではピアノジャズやオーケストラのクラシック演奏を聴かせていただきましたが、特にパーカッションの音の臨場感がすごいな、と感じました。打撃音の後の余韻まで聴こえてくるんです。本当にコンサートホールで聴いているような感じがします。
ライブ音源を普通のオーディオで大音量にして聴くと、低音がドン!ドン!と心臓を強く打つように響いてくることがあるのですが、生の音の場合、低音ってそこまで強く身体の中に響いてこないんです。心地よく大きく響くといいますか…。
その心地よい響きをきちんと再現できているな、と感じます。嫌な感じが全くせず安定感と安心感があって、ストレスなくすっと音楽の世界に入ることができました。あまりにもストレスフリーなので、安眠効果もありそう(笑)

小串俊寿さん・手錢葵子さん

演奏にはその場限りの音がある。
そのときの空気感すべてが、忠実に再現されるのがテクニクスの強み。

―もし、ご自身の演奏がハイレゾ音源でテクニクスで試聴される機会があるとしたら、演奏者としてはどのように感じられるでしょうか。

小串先生 予想以上に細かい音まで忠実に再現されるので演奏者としては怖いですね。すべての音を拾って再現してくれる、というのはうれしくもあり怖くもあり…。

手錢さん ありのままの音が表現されるという感じですよね。人が演奏しているものだからその場限りの音というものがあると思うんですけれど、その空間を忠実に再現できるのだろうなと思います。
そのときの会場の雰囲気も楽器の周りの空気感も自分の体調まで、すべて伝わってくる気がします。

小串先生 そう!空気感が見える感じです!例えば、いい写真ってただの静止画じゃなくて、その場の空気感や温度感が伝わってくる感じがしますよね。それと同じで、実際の音だけではなくて演奏会のステージ上の音から会場の楽しい雰囲気まで伝わってくるのが素晴らしい。

―音の「空気感」がダイレクトに伝わる、というのはテクニクスの強みと言えますね。

手錢さん ライブのハイレゾ音源を聴いてみたいなと思いました。実際にそのコンサートに行けなくても、ホールで聴いているような感覚になれると思います。ライブだけでなくレコーディングスタジオの音でも、録音しているときの雰囲気まで伝わるんだろうなと思うんです。

小串俊寿さん・手錢葵子さん

CD音源も精細な音に再現する感動。
ハイレゾ音源はさらに立体的な音を演出してくれる。

―本日はお持ちいただいた小串先生演奏のCDを、実際にテクニクスで聴いていただきましたが、普段聴いているオーディオとの違いは感じられたでしょうか?

小串先生 「やられた!」と思いましたよ(笑) あまりにいい音で聴こえてきたので、感動のあまり、ウルッときてしまいました。いつも演奏しているときに感じる自分のサックスの音色を、ほぼそのままに感じることができましたね。本当に細かい音まで聴こえるんですよ。今までこのCDを聴いていたときには気がつかなかったのですが、リードを口から離すときのほんの少しの音まで聴こえてきたのには驚きでした。

小串俊寿さん

―ハイレゾ音源の再現性はいかがでしたか?

手錢さん CD音源も十分きれいに聴くことができたので感動したのですが、ハイレゾ音源の方がより立体的な音に聴こえました。洗練された音、と言うのでしょうか。CD音源が「3D」だとすると、ハイレゾ音源は「4D」と表現できると思います。

―音の広がり方が違うということでしょうか?

手錢さん CD音源はコンサートホールで聴いているようなイメージ、ハイレゾ音源は教会のように天井が高く広い空間いっぱいに音が広がって行くようなイメージがしましたね。

小串先生 あとハイレゾ音源の再現性で驚いたのは「奥行き」ですね。普段オーケストラなどのCDを聴いていると左右から音が飛んでくる感じはわかるのですが、音が一気に出てくるので少しのっぺりした印象なんですよね。
でもテクニクスは、左右だけでなく奥からも音が聴こえてくるんです。楽器の配列までわかるような奥行きが出ることにビックリでした。コンサートホールの真ん中の特等席で演奏を聴いているような感覚になりましたね。

手錢さん 音の強弱や弦楽器のピチカートの音の精密さも明らかに違うと感じました。生の演奏をその場で聴いたそのままを表現していると思うんです。人間の耳と同じ性能というか。原音を精密に再現できているのがすごいです。

手錢葵子さん

リファレンスシステムを活用すると音楽指導の幅も広がる。
デジタルオーディオで感じる時代の進化。

―今度は、リファレンスシステムとプレミアムシステムそれぞれの印象についてお伺いしたいのですが、いかがでしたか?

小串先生 どちらも素晴らしい音の世界を創ってくれるオーディオだと思います。
やはりリファレンスシステムは、オーディオルームなど音の反響や防音の設備が整っている環境で使って欲しいですね。演奏者が目の前にいる臨場感を味わえるところが素晴らしいので、それを最大限に再現できる環境づくりも大切だと思います。 プレミアムシステムは、リファレンスシステムに比べるとコンパクトなので、設置場所のことや音の広がり方を考えると、家庭向けの商品なのかなと思います。オーケストラのような音楽を聴くならリファレンスシステムですし、もっと気軽に音楽を楽しみたい方にはプレミアムシステムがオススメかもしれませんね。

手錢さん デザインも素敵ですよね。私たちのような若い世代から見てもシンプルできれいなデザインだなと感じました。個人的にモノクロ配色が好きというのもありますが、リファレンスシステムの黒いスピーカーはクールな印象だし、プレミアムシステムの白いスピーカーはどのような部屋でも馴染むと思います。
リファレンスシステムのパワーアンプの針の部分はレトロ感もありますね。昔からテクニクスに触れている方の懐古心をくすぐるというか。逆に木目調のデザインなどのバリエーションがあっても面白いかも。

手錢葵子さん

小串先生 リファレンスシステムは音楽大学での活用もできるのかなと思います。サックスには色々な特殊演奏技法があるのですが、CD音源だと伝わりきらない部分もあるのです。ほんの細かい違いだったりするので。
でもこれだけ生の音、細かな音まで再現できるテクニクスなら、学生たちにその違いを細部まで感じてもらうことができると思います。

手錢さん 大学の講義だけではなく、一般の方にも音楽の違いを感じてもらえるかなと思います。「オーケストラと吹奏楽の違いって何?」って聞かれたとき、言葉で説明してもイマイチ伝わらないことが多いので…。
でもこれだけ一つ一つの音がしっかり聴こえるテクニクスなら、音を聴いてもらえればすぐにその違いに気づいてもらえると思うんですよね。

小串先生 地方の小さなホールで楽器が持ち込めないような場所でも、サックスとテクニクスさえあればオーケストラ並みの演奏を楽しんでもらうこともできそうですね。

手錢さん そうしたら実際の演奏映像を流しながらテクニクスで音を出せば、もっとコンサートホールにいるような感じを味わえるかもしれないですね!

小串先生 それは面白いアイデアだね。すごい時代になったものだなぁ…。

小串俊寿さん・手錢葵子さん

音を自然に楽しめるリスニングルーム。
テクニクスの音だけに集中できる完璧な空間。

―最後に、パナソニックセンター東京のリスニングルームの感想もお聞かせください。

小串先生 一言で言うと「音を自然に楽しめる」という環境だなと思います。ものすごくリアルな音がすっと身体に入ってくるんですよね。
天井も高くて音の広がりが十分ですし、機材の配置など計算し尽くされているなと感じました。リアルな音空間を忠実に再現できるテクニクスの性能を遺憾なく発揮できる環境です。

手錢さん 普通の防音ルームって、密閉されている感じがして息苦しさを感じるんです。でもこのリスニングルームは、防音ルームでありながら天井が広くゆったりした空間なので、そういうストレスをまったく感じませんでした。リラックスした状態でテクニクスの音だけに集中できるところがいいですね。

小串俊寿さん・手錢葵子さん
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