コラボオンラインライブ開催記念特集「KREVA×Technics」

さまざまなクリエイターに話を聞き、音楽と創作活動の分かちがたい関係を探る企画「Music & Me ~クリエイターが語る音楽と私~supported by Technics」。第6回はモデルとしての活動を軸に写真家、DJとしても活躍する柴田ひかりをゲストに迎えてお届けする。今回は本連載に登場した建築デザイナー・関祐介が空間デザインを手がけた東京・世田谷のコーヒーショップ・Sniite協力のもと、柴田にTechnicsのターンテーブル「SL-1200」シリーズの最新モデル「SL-1200MK7」でお気に入りのレコードを聴いてもらいつつ話を聞いた。

取材 / 臼杵成晃
文 / 下原研二
撮影 / 笹原清明
動画撮影 / Ubird
取材協力 / Sniite

なぜ今、アナログレコードなのか?

ー 柴田さんはご自身のInstagramのアカウントに購入したレコードの写真をアップしていますよね。ここ数年でアナログレコードの人気が再熱してきてはいるとはいえ、サブクスで音楽を気軽に楽しめるこの時代に、あえてレコードを買うのはなぜなんでしょう?

私も普段はスマートフォンで音楽を聴くんですけど、その中でも「ちゃんと手元に置いておきたい」と思った作品に関してはレコードを買うようにしているんです。レコードだと買ったときの自分の気持ちだったり、そのときにあったことを思い出せたりするんですよね。それがレコードの魅力かなと思います。私は旅行先でレコード屋に立ち寄ることが多くて。例えば韓国に行ったら現地でしか買えないようなレコードを探してみたり、そういうレコードとの偶発的な出会いも楽しみの1つかなと思います。

ー いいですね。レコード屋に行くときは、お目当てのレコードを目がけて探しにいくパターンと、目的もなしに棚の端から掘っていくパターンがありますが、柴田さんがレコードを探す際のポイントは?

どちらかと言うと棚をバーッと見ていくタイプですね。ジャケットが気になったものを買うこともあるし、ずっとサブスクで聴いていて「レコードで持っておきたいな」と思うものを買ったりしていて。なのでお目当てのレコードを探すというよりは、たまたまいいのを見つけたら買うという感じです。

「SL-1200MK7」で聴きたいアナログ3タイトル

ー 柴田さんにはTechnicsの最新ターンテーブル「SL-1200MK7」で聴いてみたいお気に入りのレコードを3枚持って来ていただきました。

h hunt「playing piano for dad」

私は誕生日に友達からレコードをプレゼントしてもらうことが多くて、これもそのうちの1枚ですね。まったく知らないアーティストだったんですけど、私がジャズを聴き始めたという話をしたらこのレコードをプレゼントしてくれたんです。「playing piano for dad」は作業をしているときによく流しているレコード。ピアノのみのアルバムで主張が強くないといいますか、これを聴きながら作業すると集中できるんです。あとこのアルバムはh huntがご自身のお父さんのために作った作品らしくて、そのコンセプトも含めて素敵なアルバムだなと思って。いやあ、Technicsのターンテーブルを触るのは緊張しますね(笑)。

クレオ・ソル「Mother」

「Mother」はアルバムを通しての流れがすごく好きで、普段からめちゃくちゃ聴いてる1枚です。曲と曲のつなぎ目がほとんどなくて、それが聴いていて心地いいんですよ。あとはなんだろう……シンプルに好き(笑)。これはたぶん今後の人生においても聴き続けていくんだろうなっていう1枚ですね。そうそう、「Mother」はクレオ・ソルがお母さんになったときに作ったアルバムらしいんですけど、さっき紹介したh huntの「playing piano for dad」がお父さんに向けたアルバムだから、全然意識してなかったんだけどなんとなくつながりましたね(笑)。

빛과 소금(光と塩)「VOL.1」

光と塩は韓国で1990年代にヒットしたバンドらしくて、向こうのおじさん世代ならみんなが知っているような存在だそうです。私の中で韓国の音楽と言えばK-POPアイドルのイメージが強かったんですけど、光と塩の音楽と出会ったことで韓国音楽の幅広さに気付かされましたし、日本同様に韓国にも昔の音楽でこんなに響くものがあるんだと思いました。日本の昔のシティポップっぽいムードも感じますよね。私が持っているのはクリアヴァイナル仕様で盤面もおしゃれなんですよ。この作品自体、日本だとなかなか見つからないんですけど、もし気になった方がいたら探してみてください。

今も昔も憧れの存在

ー 「SL-1200MK7」のデザイン面はいかがですか?

ずっと変わらない、流行り廃りのないデザインで、長く付き合っていける部分に惹かれますよね。Technicsのターンテーブルを持っている友達のお家に行くと、どんな部屋や空間にも溶け込んでるなと感じます。私はもっと安価なターンテーブルを使っているんですけど、Technicsのターンテーブルは高級感がある。だから、たまたま入ったお店にTechnicsのターンテーブルが置いてあると「ここはいいお店なんだろうな」とか思っちゃいます(笑)。

ー 最後に、柴田さんにとってTechnicsというブランドはどんな存在ですか?

Technicsは今も昔も憧れのブランドです。私の中で1つ夢があるんですけど、ターンテーブルをオーダーメイドで机に埋め込んでいる人いるじゃないですか。いつか自分のお家を建てることができたら、私もTechnicsのターンテーブルを机に埋め込みたいんです(笑)。それに、音楽をやっている人はみんなTechnicsのターンテーブルを使っているというイメージがあるから、いつか自分でも使いこなしてみたい。なので私の中では常に憧れの存在です。

PROFILE / 柴田ひかり(シバタヒカリ)
1997年生まれ、神奈川県出身のモデル。独自のファッションセンスとライフスタイルを、InstagramやYouTubeをはじめとするSNSで発信して注目を浴びている。フォトグラファーとしての一面も併せ持ち、都内外含め写真展も開催。最近では自身でアパレル制作を行うなど幅広いフィールドで活躍している。
AZ60

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