関西フィルハーモニー管弦楽団 首席指揮者 藤岡幸夫さん

PROFILE
1962年東京生まれ。英国王立ノーザン音楽大学指揮科卒業。1994年ロンドン名物の「プロムス」にBBCフィルを指揮してデビュー。以降数多くの海外オーケストラに客演。
マンチェスター室内管弦楽団、日本フィルハーモニー交響楽団を経て、現在首席指揮者をつとめる関西フィルハーモニー管弦楽団とは2015年で16シーズン目を迎える。
2014年10月よりスタートしたBSジャパンの新番組「エンター・ザ・ミュージック」(毎週火曜日、夜11時)に参画。司会者・指揮者として、関西フィルと共にレギュラー出演中。
2002年渡邉暁雄音楽基金音楽賞受賞。

素晴らしい倍音再現力
CDでは感じられなかったボーカルの緊張感まで伝わる臨場感

―関西フィルハーモニー管弦楽団を中心に指揮者を務められている中で、生の音に触れる機会が多い藤岡さんですが、テクニクスの「原音を忠実に再現する」コンセプトについて、実際試聴されてどのように感じられましたか?

藤岡さん 僕は、オーディオ機器に関して「原音を忠実に再生する」という点は、倍音がきちんと聴こえてくるかどうかにこだわっているんですよ。テクニクスで聴くハイレゾ音源は、すごい!倍音がきちんと再現されていますね。今日は僕がよく聴いていたポップスを実際に聴かせてもらったんだけど、CDでは気がつくことができなかった高音部の抜け方や、ボーカルが緊張で震える声の様子まではっきり聴くことができました。何度も何度も聴いていた曲ですが、CDの音とは別世界ですね。本当に素晴らしい!

藤岡幸夫さん

―テクニクスのハイレゾ音源は、聴こえなかった音まで再現できているということでしょうか?

藤岡さん 倍音が響く環境の中で普段仕事をしているので、CDなどの倍音が切られてしまっている音源に対してものすごく違和感を感じます。だからハイレゾ音源が出てきたときも「本当にそんなに音が鮮明に聴こえるんだろうか?」と疑問に感じていたんです。
でも実際にここに来て聴いてみたら、その音の素晴らしさに驚きました。ピアノの演奏も聴かせてもらいましたが、ピアノの倍音もきれいに抜けていましたよね。ピアノの音源は、生の音の再現がとても難しいんです。だけど、テクニクスで聴くハイレゾ音源の原音再現性には大変感激しています。
逆に言うと、録音状態の善し悪しまでわかってしまう。CDでは曖昧だった部分まできちんと聴こえてくるのがわかります。ごまかしがきかないくらい忠実に音を再現しているので、とても面白いですね。

いつでも良い音楽を楽しめる環境へ
確実に音を再現できるハイレゾ音源の魅力

―普段はLPをよく聴かれるとのことですが、ハイレゾ音源とLPの魅力の違いは、どういったものでしょうか?

藤岡さん LPも音を切ったりしないので、高音の抜けや音の迫力というものがダイレクトに伝わってくるのですが、ハイレゾ音源はもっと確実にその音を再現できていると感じます。
あと、LPではその中に入っている音を十分に再現するために、カートリッジを定期的に新しいものに交換しなくてはならない、盤面はクリーナーできれいに拭き取って管理しなくてはいけない…などメンテナンスに配慮する必要があります。テクニクスでハイレゾ音源を聴くのであれば、そういったメンテナンスは不要ですし、音源があればいつでも素晴らしい音楽を楽しむことができますよね。そういった点でもハイレゾ音源というのは良いと思います。個人的にはアナログに親しんできたので、ハイレゾ音源もパッケージ販売が充実すると、もっとこの機器を使って音楽を聴きたい、と思う場面が増えると思うんですけどね(笑)

藤岡幸夫さん

テクニクスが奏でる別次元の音の再現力と
洗練されたデザインがつくる音空間

―海外、特にヨーロッパでご活躍されていたご経験から、ヨーロッパ製のオーディオ機器に触れる機会もあったかと思いますが、テクニクスと比較していかがでしょうか?

藤岡さん もちろんヨーロッパで聴いたスピーカーも素晴らしかったけれど、テクニクスの音は別次元の世界ですね。このライブ感が素晴らしい。本当に感動しました。普段は聴こえない音まできちんと聴こえてくることに、驚きを隠せなかったです。空気感・臨場感が伝わってきますよね。
また、デザインも格好良いです。すごく洗練されています。
昔イギリスに住んでいた頃に、日本からテクニクスのアンプを持ちこんで使っていたんですよ。使い勝手も音もとても気に入っていたのでね。その頃のデザインの雰囲気や新しさを感じるデザインですね。

―テクニクスサロンの試聴環境はいかがでしたでしょうか?

藤岡さん 文句なく素晴らしいと思います。テクニクスの音を最大限に活かせる空間になっています。音がきちんと広がっていく空間ですし、リスニングポジションも計算されていますよね。
また、木のぬくもりを感じられるところもいいですね。こういった環境はなかなか自分で用意するのは難しいので、ここに来てテクニクスの音を知ってもらうのが一番良いと思います。

―最後にご自身が指揮をされている曲のハイレゾ音源配信が始まっているとのことですが、テクニクスでの再生についてはどうお考えになりますか?

藤岡さん ぜひ聴いてみたいですね。絶対に面白いと思います。録音にこだわった作品なのでCDでも十分にその世界観を味わえるとは思うのですが、テクニクスでハイレゾ音源を聴いてもらえると、楽曲の素晴らしさや編曲の緻密さをより楽しめるはずです。同じ楽曲を初演と再演で収録しているのですが、その違いもはっきりとわかるのではないでしょうか。

藤岡幸夫さん
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